活動報告自然紹介 2021/07/03

南光河原で水生生物観察会(カジカガエル観察会)


捕獲した生き物をビンに入れて観察

大山寺集落の横を流れる佐陀川の南光河原で、
カジカガエルを中心とした水生生物観察会を開催しました。
梅雨の蒸し暑さのなか、フィフィフィフィという涼しげな鳴き声を頼りに、
先ずはカジカガエルを探しました。


南光河原のカジカガエルはここまで近づいても逃げない※前日下見の時の写真

普通、カジカガエルは警戒心が強く、人の姿が見えるとすぐに渓流に飛び込み逃げてしまいますが、南光河原のカジカガエルは人なれしているのか、かなり近づいても逃げません。


触って弱らせないようにビンに入れて観察。手の吸盤と足のひれが発達しているのがわかる

すぐに渓流の石の上にいるカジカガエルのオスを発見。
ひとしきり撮影した後、捕獲して観察しました。
カジカガエルを間近で見た参加者はおらず、貴重な体験を喜んでいました。


渓流の砂利をバットとたもですくう

カジカガエルを放した後は、カジカガエルが生息する渓流の生物を調査しました。
浅瀬を小石と砂利をすくっただけで、トビケラやカゲロウなど10種近い生き物が確認され、
この清流が水生生物の宝庫であることを確認しました。


カゲロウやトビケラを多種発見

またカジカガエルのオタマジャクシもよどみに多数確認し、これもビンに入れて観察しました。
成体になったばかりのカジカガエルも発見できました。


流れの弱いところではカジカガエルのオタマジャクシがたくさん

大山寺橋から金門までの3カ所で水生生物を調査し、
少し環境が変わるだけで違う生き物(ウズムシ、ヘビトンボなど)が発見されることで、
参加者は大山の自然の豊かさを感じることができました。


金門。今回観察した渓流は500年前までは大山寺の参詣道だった

かはづ鳴く 清き川原(かはら)を 今日(けふ)見ては
            いつか越え来て 見つつ偲(しの)はむ
                      (作者不詳 万葉集 巻七 一一〇六)
カジカガエルの鳴く清らかな川原を今日見ましたが、
            いつかまたやってきて愛(め)でたいものです。

ぜひ、カジカガエルの鳴く大山に何度でもお越しください。
大自然がお待ちしております。

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