自然紹介 / 2013.02.08
[一夫多妻制のミソサザイ]
こんにちは、先日の雪、もっと降るのかと思いきや、そんなに降らず、少し残念な気分になっている、鈴木です。
さて、先週に続き、今週も水鳥調査を行わなかったので、今日は雌雄の立場が逆転してしまった鳥についてご紹介したいと思います。
上の画像は、ミソサザイという鳥。
この鳥の繁殖生態は「一夫多妻」と言われています。
オスのミソサザイは巣の外装を作り、その前でさえずり、メスにアピールします。
そして、メスがその巣を気に入れば、巣をメスに託して、オスはまた別の場所に巣を作り、別のメスにアピールをする。
1羽のオスが沢山のメスと繁殖をするため「一夫多妻」なのです。
本題はここからです。
世の中には、尻にしかれている旦那さんもいることでしょう。
そうなんです、鳥の中にもメスに尻にしかれているオスがいるんです。
その名も「タマシギ」
(奥日光にタマシギは棲息していないため写真はありません)
この鳥は、メスの方が体が大きく、さらにオスよりも色鮮やかな羽色をしています。(一般的にはオスの方が体が大きく、羽色もオスのほうが鮮やか)
さらに、オスではなくてメスがさえずるという、完全に雌雄の立場が逆転しています。
繁殖生態も、メスが求愛を行い、オスの巣に産卵したら、別のオスを探して求愛するといった「一妻多夫」です。
メスが出ていった後は、卵の温めからヒナの世話までオスが1羽で行います。
私が初めてこのタマシギの事を知った時は、タマシギのオスって大変なんだなと(どこか他人事のように)思いつつも、生き物の世界の面白さを再認識したのを覚えています。
皆さんは、鳥に生まれ変わるとしたら、どちらの鳥になりたいですか?
自分は…、ミソサザイがいいなー。
鈴木