浄土平周辺では今夏、毎日のようにクマが目撃されています。
もともとツキノワグマの生息地ですが、今年は今までと違って、観光客の多い天気の良い昼間でも浄土平湿原、吾妻小富士などごく近い場所にも出没するようになりました。
登山・散策中のお客様に事故等がないようパトロールを強化し、クマを発見した場合はサイレン等で追い払いを行ない、屋外放送で注意喚起の呼びかけを行なっています。
登山道や木道を通行止めとし、下山や退避をお願いする場合もありますが、ご協力をお願いいたします。
最近、吾妻小富士の火口内に出没しているのはおそらく同じクマで、親離れして間もない若いクマと思われます。ここを自分のエサ場として頻繁に来るようになってしまったのかもしれません。
クロマメノキの実などを探して食べているようです。
クルマの音などにも慣れてしまって人への警戒心が薄くなっていることも考えられます。
今までのところ距離的には離れた位置で姿が確認されており、すぐ人との接触の危険性がある事態にはなっていませんが、クマがどの位置に現れ、どう移動するか分かりませんし、火口の外側から入ってきて、また出ていくという行動パターンと思われますので、火口壁を越えるタイミングで観光客と鉢合わせする危険性があります。
巡視パトロールは強化していますが、お客様もクマを目撃した際には、
浄土平ビジターセンター(TEL 0242-64-2105)へすぐに情報提供してください。
吾妻小富士の火口は、直径500m近くあります。
離れた場所から見るクマは 小さな黒い点で、もしクマがいても気が付かない場合も多いと思われます。何かを食べているときはほとんど動きがありませんが、走るとかなり速く、火口壁の急斜面でも素早く登っていきます。
あまりにも頻繁にクマが出没しているため、現在、対策について検討中です。
登山される際にはクマ避け鈴を携行するなど、皆様も対策をとっていただき、十分ご注意ください。