山麓から眺める吾妻山の残雪はわずかとなりました。
雪解けが早く進んだ今年は 吾妻小富士の「雪うさぎ」(種まきうさぎ)の雪形もゴールデンウイーク前にほぼ姿が見えなくなってしまいました。
山麓の福島市では25℃を超す夏日となる日もあれば、風が強く肌寒い日もあり、寒暖差が大きくなっています。
磐梯吾妻スカイラインを上っていくと、福島市内より10℃程度は気温が下がります。
山ではようやく春の訪れを感じる季節です。
標高約1600mの浄土平でも、少しずつ芽吹きが始まっています。
風が強く、気温が日中でもひと桁台のかなり寒い日もありますので、防風、防寒の用意もあったほうがよいです。
一切経山・五色沼、鎌沼など登山に出かける場合は、まだ残雪期ですので、軽装で安易に出発することのないよう慎重にお願いします。
浄土平湿原のワタスゲは花から果穂への成長過程です。
年によって多い少ないがあります。
昨年はやや不作でしたが、今年は意外に多いのではと予想しています。
白い果穂が見られるのは6月です。
桶沼付近でミネザクラが開花しています。
このあとミネズオウ、サンカヨウ、オオカメノキ、ミツバオウレン、イワカガミなどの開花が始まります。
今のところ例年より1週間~10日程度は早めに進んでいるようです。
野生動物はいつでも会えるわけではありませんが、ホシガラスはよく見かけます。
食べ物を探して湿原に下りてきたり、近距離まで近づくこともあります。
ゴールデンウィーク以降、6月、7月の浄土平周辺は混雑もなく、おおむねゆったりと自然散策等を楽しめる時期です。
一切経山の火山活動など気がかりな点はありますが、季節の変化と火山が育む景観を体感いただければと思います。