夏も終盤の浄土平。
・・・といっても平地では猛暑が続いていますし、すぐに夏の暑さが終わるとも思えませんが、通常、山ではお盆を過ぎると秋めいてきます。
山の夏は短くて、季節の進み方が早いです。
浄土平駐車場に隣接する浄土平湿原では、夏後半〜秋にかけての花が開花しています。
木道で気軽に散策できる 一周1kmほどのコースですので、周辺の景色や植物などを楽しみながら歩いてみてください。
一部区間ですが、バリアフリー木道も整備されています。
秋の花の主役・エゾリンドウ、エゾオヤマリンドウも咲き始めました。
最後に咲く花となりますので、エゾリンドウの開花は 夏の終わり、秋の始まりを告げるもの。
見ごろは9月上旬くらいです。
リンドウの花が終わるころには、山は紅葉です。
ところで浄土平湿原はおもに自然の遷移が要因で、乾燥が進んでいるようです。
湿原とはいっても、マツやシャクナゲなども生育していますし、年々ススキの繁殖が気掛かりなほどです。
とくに秋、西陽に照らされて輝く一面のススキはとても美しい風景ですが、勢力が強く、このままの勢いで広がるといずれ湿原全体がススキ野原となりそうです。
そうなると夏以降、ススキが成長する時期には、写真でご紹介したような小さな植物はススキに負けて見えなくなってしまいそうです。
実際今も花だけをスッキリと写真に収めたいと思っても、撮るのが難しくなりました。
自然の遷移に任せるのか、ススキを駆除するなど湿原らしい風景を維持していくよう手を加えるべきなのか、現地スタッフの悩みとなっています。