お知らせ 2018/10/23

吾妻山(一切経山)の火山活動

一切経山の噴気(H30.10/22)

2018年9月15日13時に 吾妻山(一切経山・いっさいきょうざん)の噴火警戒レベルが「2」に引き上げられて1ヶ月以上たちました。
当ブログは、浄土平支部スタッフが書いています。研究者や専門家ではありませんので、火山活動の状況については、気象庁から随時ホームページに公表されていますのでご確認ください。

火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続
吾妻山では、小規模な噴火が発生する可能性があります。大穴火口から概ね1.5kmの範囲で警戒してください。

火山活動の状況
浄土平観測点(大穴火口の東南東約1km)に設置している傾斜計では、西北西(大穴火口方向)上がりの傾斜変動が継続しており、火山活動が高まった状態が続いていますので、しばらくは警戒が必要です。
火山性地震は、8月中旬から増減を繰り返しています。
9月15日、9月19日、10月7日、10月21日には火山性微動も発生しています。
大穴火口北西の地熱域の拡大や新たな噴気が認められる等、熱活動が継続していることが確認されています。
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・・・以上のように、気象庁の観測によると、
吾妻山の火山活動は活発な状態が続いていて、しばらく警戒が必要であるという状況に変わりはないようです。
したがって、噴火警戒レベルの引き下げについて検討を始める状況にもなっていませんので
お問い合わせの多い、磐梯吾妻スカイラインの今後の通行止め解除の見通しについては、火山活動の状況次第ですので不明ながら、通常、冬期閉鎖となる時期(11月中旬)も間近なことから、今シーズンについてはこのまま全面通行止めが継続 ~ 冬期閉鎖へ という可能性が高いです。

浄土平の各施設も閉鎖されていますので、営業再開する場合でも、現実的には短期間で各施設、設備の使用再開準備を整えるのは困難です。

閉鎖中の浄土平ビジターセンター

利用最盛期の紅葉シーズンにまるごと閉鎖されていたことはこれまでになかったことで、とくに観光面でたいへん大きな影響がありましたが、実際に噴火が起こったわけではなく、安全面を最優先に考慮した対応となっています。
火山性微動がおおむね1ヶ月起こらないなど噴火警戒レベル引き下げには判定基準があります。吾妻山の火山活動の状況を見守りつつ、長期化しなければよいがーと祈っているところです。

気象庁発表の資料をもとに浄土平支部にて作成

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