5月10日より始まった野鳥観察会。本日最終日を迎えました。
お問い合わせ、お申込み、そしてご参加くださった皆様、ありがとうございます。
鳥に特化した一週間通してのイベント。せっかくなので私も参加しました14日の模様をお伝えしたいと思います。
天候は高曇り。山はくっきりと見え、暑くもなく寒くもない歩きやすい日となりました。
まずはビジターセンターのレクチャーホールにて、ビジターセンターが誇る鳥博士が上高地で観察される野鳥のあれこれをわかりやすく説明してくれます。
その最中、外から聞こえたオオルリの声に、ハッと全員が反応。否が応にも観察への期待が高まります。
説明のあと、いよいよ外へ。…とその前に、観察の上で大事な双眼鏡の使い方を習います。
合わせ方や肉眼で見てからの双眼鏡への切り替え方など、なるほど~と納得したところでいざ観察に出発です。
ビジターセンターの横を流れる清水川沿いから小梨平の中を歩きます。
ミソサザイ、センダイムシクイなどのさえずりが耳を楽しませてくれるなか、最初に姿を見せてくれたのは森のピッコロ奏者、キビタキです。
軽快なさえずりと黄色と黒のコントラストが魅力的な彼。通常、あまりじっとはしておらず、ひょいひょいと枝から枝へと渡っていくタイプですが、この時はサービスとばかりに割と長めにその場にいてくれました。
小梨平では他に、営巣しているコガラの巣も見られました。
コガラは自ら巣穴を掘る鳥で、その習性は日本の鳥類でキツツキ類を除けばコガラしかいないのだとか。小さな体で頑張り屋さんです。ひょっこり巣から顔を出すかわいい姿も見せてくれました。
それから小梨平をあとにし、河童橋を渡って対岸へ。
近くにゴジュウカラの巣があるとのことで、それを観察していたところ、思わぬ嬉しい出会いがありました。
ジョウビタキです。
冬鳥の彼がいまだに上高地にいること、河童橋界隈での目撃の噂はよく聞いていたのですが、なかなか会えませんでした。この野鳥観察会でも初めて出てきてくれたとのことで、皆さんも大興奮。とてもラッキーでした。
昨年は繁殖してくれましたが、今年はいかに…。期待したいところです。
下流へと歩いていくさ中、コサメビタキの巣も観察することができました。タイミングよく巣の主もいてくれ、そのくるっとした大きな目が、外敵やこちらを気にするようにせわしなくうかがっていました。
それからも、アカゲラ、オシドリ、アオジ、カケス、マガモ、イソシギなど多くの野鳥を観察し、それぞれの生態や観察時のエピソードなど、楽しくわかりやすい解説を聞きながらの3時間はあっという間でした。
このイベントも愛鳥週間も本日で終了ですが、鳥たちの生活はお相手探しから、営巣、子育てへとこれからますます活発になっていきます。上高地を訪れた際は、ぜひそんな彼らにも目を向けてみてください。