夏が通り過ぎ、ついに秋を迎えた上高地では、空気が乾いたものに変わってきました。
梓川沿いを通り抜ける風にススキがゆらいでいます。
さて本日は先日上高地を歩いたときに出会った小さな生き物たちをご紹介します。
こちらはシュレーゲルアオガエルかモリアオガエルか・・・判断が難しいです。
目の色やその出っ張り具合、吸盤の様子からシュレーゲルアオガエルなのかとも思いましたが、断定できずにいます。
モリアオガエルは確実に上高地に存在していて、鳴き声や卵が湿原周辺で確認されています。
大きさは体長5cmほどでした。
ササの色と同化しています。
お詳しい方のご意見をお待ちしています!
別のシナノザサ上ではゴイシシジミが翅を休めていました。
模様が碁石に似ていることが名前の由来です。
幼虫時代はアブラムシ自体を、成虫となってからはアブラムシの分泌物を餌とする、丸きりアブラムシに依存して生きている蝶。
近くにはアブラムシがたくさん笹の葉裏についていました。
アズマヤマアザミやサラシナショウマにミドリヒョウモンが吸蜜に訪れていました。
翅が擦り切れて、発生直後の美しさは失われています。
中には鳥のくちばしの跡、ビークマークが翅に認められる個体もいて、その生存の厳しさが想像できました。
キアゲハの幼虫がセリ科のヤマゼリの葉をモリモリ食べています。
花部分はすでにこの幼虫によって食べ尽くされているようでした。
体長は5cmほど。すでに終齢幼虫の大きさです。
間もなく蛹へと変態し、蛹の姿で寒い冬を越します。
ヤナギの樹上にアオクチブトカメムシがいました。
よくよく見るとイモムシを捕食中でした。
このカメムシは肉食で口吻が太く、20mm超と大型です。
明るい緑の金属光沢が美しいカメムシでした。
アケボノソウというリンドウ科の花は、とてもロマンチック。
花びらの模様を夜空に見立ててこの名前がつきました。
花びらの黄緑色の部分は蜜腺溝だそう。
アリが蜜に誘われて上ってきていました。
アリは受粉の媒介者として活躍し、代わりにアケボノソウはアリに蜜を供給します。
アケボノソウとアリは共生関係にあります。
画像では蜜腺溝で蜜を採取中のアリが観察できました。
小さな生きものたちに出会ったら、ぜひ写真に撮って後で調べてみてくださいね!
新たな発見があるかもしれません。
今まで知りえなかった世界に出会えることも(^^♪
散策のあとは、ぜひ上高地ビジターセンターやインフォメーションセンターにもお立ち寄りください!