団体概要

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理事長挨拶

令和7年6月25日

新たに理事長に就任した下村彰男です。
現在、国立公園の運営管理は地域との協働や利用者の参加など新たな方向性が模索されています。そのような時期に、利用者の駐車料金を財源として美化清掃等の管理業務を45年余にわたって進めてきた当財団の理事長に就任させていただくことになり、大変、光栄に存じますとともに身が引き締まる思いです。

現在では、こうした利用者負担や参加の考え方は広く受け入れられ、各地で費用負担や活動参加の試行や検討が行われています。しかしながら、本財団が「自然公園美化管理財団」として設立された昭和54年(1979年)当時は、まだまだ、自然環境の保全・管理は国をはじめ行政の役割と認識されており、利用者負担により国立公園の管理を進めるという考え方は非常に先駆的であったと言えます。

その当時、それまでのレジャーブームに伴う急激な利用者増しかも自動車利用の急増によって、自然環境への影響やゴミ問題が大きな課題となりました。それらに行政のみで対応することには限界があることから、利用者負担の道が探られ、駐車場料金等を財源として美化清掃等の管理業務を実施する組織として本財団が設立されました。

発足当初は、5国立公園、5支部でスタートしましたが、現在では、15国立公園、19支部(23事業地)にまで活動を広げています。一方で、駐車場料金による収入は社会状況による増減があることから、現在では、販売事業や普及啓発に関わる受託事業をはじめ収入の多角化を図るとともに、令和6年度より「国立公園基金」を創設し、皆さまからの寄付を受けつつ、国立公園における自然環境の保全や施設の維持管理に携わる団体に支援を行い、多面化する国立公園の運営管理業務への対応も進めています。

今後も45年余の実績と経験を活かし、国立公園の運営管理に資するべく活動の幅を広げ質を高める所存です。皆様には、一層のご指導・ご支援をお願い申し上げます。

運営組織

名称一般財団法人 自然公園財団
事業所所在地東京都千代田区神田神保町2-2-31 ヒューリック神保町ビル2階
設立昭和54年6月29日
一般法人移行平成23年4月1日
基本財産356,081,860円(令和6年3月31日)

財団の組織

評議員会

定款の変更、財務諸表の承認など重要な意思決定を行う機関です。

理事会

業務執行の決定及び監督を行う機関です。また、理事長及び専務理事が法人の代表機関となります。

地区連絡協議会

当該協議会は、各事業対象地区における事業の円滑な実施を図るため、地元関係者との連絡調整を行うことを目的としています。

事務局

財団の事務を行うため、事務局を設け、事務局長その他の職員をおいています。

組織状況

役員等名簿

役員等名簿(PDFファイル 88KB)

事業展開

財団は、主に国や地方公共団体の施策と提携・協力しながら、次のような事業を展開しています。

  1. 公園施設の維持管理事業
  2. 自然環境の保全管理事業
  3. 自然解説その他自然とのふれあいのための情報提供事業
  4. 自然環境の保全及び自然とのふれあいに関する思想の普及
  5. 自然環境の保全及び自然とのふれあいに関する調査研究
  6. その他財団の目的を達成するために必要な事業

当財団運営の駐車場利用料金は、「施設利用・環境整備協力費」として、国立公園の美化清掃や公園施設の維持管理(公衆トイレの清掃、トイレの光熱水費、トイレットペーパーの消耗品費等)に充当しています。
このため施設を利用される皆様にご負担いただいておりますので、ハンディキャップをお持ちの方々への割引などは実施しておりません。

良質な管理が公園を活かす。

自然公園は、自然が美しいからこそあるのです。足元がゴミで汚れていたり、利用する施設が汚損したりしていては、せっかくの自然美もだいなしです。財団は、自然公園が非日常性を強調する場所であることを心掛け、主に公的な分野の管理を分担して、公園に磨きをかけます。

明日の活力は公園から。

自然公園には、自然の美しさや静けさはもちろんのこと、水や温泉などの珠玉のような自然物をはじめとして、動植物の野性が横溢しています。財団は、日常性から脱出して自然に接しようとする方々に、これらを満喫していただくために案内などのお手伝いをいたします。

自然はわれらを、われらは自然を。

自然公園を快適に保ち、適正に利用するためには、行政側の力のみでは適いません。公園内で生活している人々や公園を利用する方々の理解と協力が必要です。財団は、3者の仲立ちをして公園の環境を良くすることに努めます。

営利施設などの私的分野の管理は当然のことながら、公園を利用する人達に対しては誠意をもって親切な応接が望まれます。財団はこのような活動を支援いたします。そして、美しい自然公園が、将来にわたって、きっと私たちに幸せをもたらすことを信じて、活動を続けます

沿革

これら自然公園の維持管理に関する諸間題の解決にあたって、「自然環境保全審議会」は、所管の環境庁(当時)に対して、「貴重な国家的財産である自然公園は、公共機関のみならず広く国民の参加と協カにより保全すべきとの考えから、公園を維持管理する費用の一部を利用者に求めることを検討すること」の意見を述べました。

この意見にそって、環境庁(当時)は入園料などによる利用者負担の検討をしましたが、公園施設の利用に際しての協力金による負担の方が実情になじみ、国民の理解が得られやすいとの考えに達して、当面、公園施設の「駐車場」と「野営場」を特定し、これを利用する方にご協力をいただくことにしたのです。

昭和54年6月

このように公園利用者からの協力金を主体として、公園の維持管理事業を運営するためには、あらたな公益法人によらしめることが望ましいとし、昭和54年6月29日に内閣総理大臣の許可をうけて「財団法人自然公園美化管理財団」が設立されました。

当財団は、自然公園内における美化清掃及び利用施設の適切な維持管理を推進し、もって自然公園内における清潔の保持及び快適な利用環境のもとでの適正な公園利用に寄与することを目的として設立され、その事業内容から「自然公園美化管理財団」との名称を用いることとしました。

平成14年7月

しかしながら、現在、公園利用者のニーズは、多彩な自然とのふれあい活動や自然体験を求める傾向となってきており、当財団においても、自然公園利用についての情報提供、自然とのふれあい活動の実施、ボランティア活動への支援等の業務が増加してきました。当財団としては、このような社会状況の変化に対応し、自然公園の管理業務を幅広く実施していくため、事業内容を的確に表す名称として平成14年7月1日に「自然公園財団」と改称しました。

平成23年4月

平成20年12月に公益法人制度改革関連3法が施行されたことを受け、競争的環境の中で引続き安定的に事業を遂行していくため、当財団は、それまでの公益法人から経営の自由度が高い一般財団法人への移行の認可を受けて平成23年 4月、「一般財団法人 自然公園財団」に移行致しました。但し、一般財団法人ではあっても、収益を目的とする営利法人化を指向するのではなく、これまでと同様、自然公園を美しく維持・管理し、自然と楽しくふれあえるよう活動してまいります。

定款

財務資料

コンプライアンス