自然紹介 2021/07/15

「オオウバユリの花が咲き始めました」

 支笏湖の森でオオウバユリの花が咲き始めました。林内のわずかな光の中で咲くあわい緑の花は、大きいにもかかわらずあまり目立たずひっそりと咲くイメージです。千歳川にかかる「湖畔橋」横の群落では、今年は7月11日が咲き始めです。
 実は、オオウバユリは、種子発芽から開花まで7~8年ほどの長い時間が必要な植物です。主に春先の落葉広葉樹が葉を広げる前のわずかな光を利用して作った栄養を少しずつ球根に蓄え、やっと花を咲かせて種子を作り出すのです。そして、花を咲かせた個体自身は、寿命を迎えます。
 命をかけて子孫を残す、そんな静かな強い意志を感じさせてくれる植物です。

(榊原)

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