この花を見たことがあるでしょうか。
ウコンウツギです。
亜高山や高山などでよく見かける高山植物ですが、知床では平地でも見かけます。
ウコン色のウツギということで、この名前。
一斉に咲いていることがことが多く、見ごたえのある花です。
よく見てみると、ウコンウツギの花には2種類の色があります。
中心部が黄色の花と赤色の花。
また同じ株であっても、違う色の花が咲いていることがあります。
どうしてでしょう。
その秘密はミツバチにあります。
ウコンウツギはミツバチに蜜や花粉を提供して、その代わりに受粉してもらうことで実ができる植物です。
ミツバチは食料を得て、花は子孫を残すことができるという、お互いにメリットのある関係なのです。
ウコンウツギは最初は全部黄色い花が咲きます。
咲き始めの頃は黄色いしか見かけませんでした。
しかし、ミツバチが蜜を吸う為に訪れて花に触れると赤い色に変化していくそうです。
黄色の花はミツバチが訪れていない花で、赤い花はミツバチが訪れた花ということになります。
そうやって、ミツバチに「こちらの花はまだ蜜がありますよ。来てください。」
「こっちはもう蜜はありませんよ。」と知らせているようです。
色を変化させて、ミツバチにお知らせをしているなんて面白い花ですね。
(笠井)