10月下旬ともなれば、上高地では氷点下の朝を迎える日も少なくありません。
特に冷え込んだ朝は、辺り一面が霜で覆われます。
しかし東の空から陽が射し込む時間になると、世界は一変します。
突然、金色の光が色のない世界に生命の息吹を与えたかと思うと、それは瞬く間に光のシャワーとなって辺りに注がれます。
光と氷の共演はあっという間に終わり、何事もなかったかのようにまた私達を迎えます。
さて、上高地では今現在、最後に紅葉(黄葉)する樹木、カラマツがまさに最盛期を迎えています。
特に奥小梨からバスターミナル下流にかけてのカラマツ林は、背後にそびえる霞沢岳や六百山と共に、訪れる人を魅了しています。
山肌に点在する黄葉したカラマツも美しいです。常緑針葉樹の緑と、ダケカンバの白っぽい樹皮とのコントラストが、秋ならではの景色を生み出しています。
一段高くなった空と、雪をまとった穂高の山々と、上高地の紅葉・・・。
秋に上高地を訪れていただく方にぜひ楽しんでいただきたい景色の一つです。
最後に、
スタッフが毎年楽しみにしている、自然が作り出す不思議な、そして美しい「コウシンヤマハッカの氷柱」。
茎内部に残った水分が冷され、それが膨張し、組織を破って表にでてきます。
寒くなるのも、悪くない・・・と思わせる自然の造形美でした。
晩秋に上高地へいらっしゃるお客様へ====
防寒対策は万全で!
毛糸帽やネックウォーマー、手袋にズボン下など・・・暖かい小物も必携です。
冷え込んだ朝は木道や橋に霜が下りています。歩く際は滑らないように気を付けてください。
また、最近は日の出の時間が遅れてきています。
上高地内では、朝8時頃はまだ日がさしこんできていない場所がほとんどです。
対して日暮れは早くなってきています。17時を過ぎると夕暮れを実感します。(10月下旬現在)