自然紹介 2021/08/27

ノブキの実

最近の上高地。

遊歩道を歩いてみると、すっかり晩夏の雰囲気が漂っています。


朝の穂高連峰と梓川

花々も最後の賑わいをみせています。


ノコンギク


ハンゴンソウ

花が散り、実になってきているものも多くあります。


ミヤマニワトコの実


ノブキ

本日はそんな実を付け始めた花の中から気になる「ノブキ」をピックアップしました。

ノブキはキク科の植物で、名前の由来は同じキク科の“フキ”に葉が似ていることから。


ノブキの花

色味や姿はとても地味ですが、花部分にはよく見ると小さな愛らしい花が密についています。

その細やかな作りは感嘆のため息を誘います。

頭花の中心部分の花は雄しべと雌しべ両方を備える両性花ですが、実にならずに落ちてしまいます。


雌花部分が実になりつつあります。

周囲にある雌花だけが結実し写真のような実になります。


実の部分が成長してきました。

同じ株ですが、上部のものはすでに実になり、下部のものはまだ花が咲いていました。

1つの株で花から実になる過程が観察できます。


実の腺毛部分もはっきり見えます。


完全に実になったノブキ

実の先や茎の上部には粘り成分を出す腺毛が生えています。

この粘りで人の衣服や動物に付着し、種を散布します。


ノブキと同様に、種が動物などにくっついて運ばれる花にキンミズヒキがあります。


キンミズヒキ

こちらは実の周囲にぐるりとついている“トゲ”がくっつく役目を果たします。


キンミズヒキの実

帰ってきたら早速ノブキの実がズボンについていました。

私もしっかり散布者として利用されていました^^

様々な実の観察も楽しんでください!

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