晩夏の上高地。
暑さが和らぎ、日中の気温上昇も緩やかになってきました。
散策路を歩いていると、太陽の光のもと様々な昆虫と出会いました。
代表的な晩夏の花であるアズマヤマアザミ。
人の背丈より大きくなるこのアザミには多くの蝶が集まっています。
まずはカラスアゲハです。
大型の蝶なので、とても目立ちます。
ヒラヒラと舞ってはアザミからアザミへ訪花していました。
翅が太陽の光を浴びてキラキラと青色に輝きます。
こちらはミドリヒョウモンのオスです。
翅の裏側が緑色を帯びていることが名前の由来です。
ゴマナにはサカハチチョウがいました。
夏に発生した夏型の個体です。
春に発生するものと比べるとオレンジの模様がなくなっていて、一見すると別種のよう。
翅の模様である逆さ八の字が名前の由来です。
こちらは甲虫の仲間のアオジョウカイ。
甲虫ですが、翅はそんなに硬くありません。
見た目はカミキリムシにそっくり。
ただ、カミキリムシと違って、ジョウカイボンの仲間は肉食。他の昆虫を捕えて食べます。
このアオジョウカイは花の蜜も食べるそうです。
翅の褐色の帯と翅前縁の赤い紋がチャームポイントのミヤマアカネもいました。
「ミヤマ」という名を冠しているので高標高にだけ分布するのかと思いきや、低山地にも分布しているそうです。
成熟したオスは体全体(目も翅の脈も!)が赤くなり、ため息が出るほどの美しさです。
赤とんぼの中で一番美しいと言われています。
上高地でこのトンボが飛び出すと、季節の移り変わりを感じさせられます。
バスターミナルでは渡りをする蝶、アサギマダラが飲料水コーナーに吸水に訪れていました(笑)
幼虫から成虫時代を通して鮮やかなその姿は、外敵に「毒を持っている」ことを知らせるためと言われています。
なるほど飛翔する姿も他のタテハチョウと比べるとゆっくりしていて、敵は嫌でもそれがアサギマダラであると気づいてしまいますね。
幼虫時代に食草であるガガイモ科の植物からアルカロイドを取り込み、それを防御のための毒とします。
間もなくアサギマダラも南下を始めます。
上高地や北アルプスの「秋」はすぐそこまで来ています。
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