活動報告 2022/08/31

6日間のインターンを終えて ~私が経験したお仕事をご紹介~

皆さんこんにちは。
本日のブログ更新は、インターン生の島田が担当します。

6日間のインターンシップに参加し、自然公園財団 上高地支部の仕事や使命、現状について学ばせていただきました。
今回は私が経験したお仕事をご紹介したいと思います。
本ブログを通して、財団がどのような取り組みをしているのか、上高地を守るためにどのような作業、工夫をされているのか、皆さんにお伝え出来たら幸いです。

インフォメンションセンターは、上高地の玄関口です。

ちょっとしたお土産、マップから登山の際に必要になるヘッドライト、アイゼンまで、訪れる人のための多くの商品が用意されています。また気象情報や野生動物情報、自然情報、砂防マルチビジョンまで用意されています。
皆さんの安心・安全の情報と場の提供のために常に情報発信を続け、館内を快適に維持・管理しています。
二階では写真の展示も行われ、気軽に訪れても十分に楽しむことができますよ。

インフォメンションセンターは、登山の知識、自然の知識のみならず法的な知識や多様な言語力まで求められます。
上高地は観光地でもありますが、大自然が広がる地でもあり、正しい行動が必要不可欠です。
これらの呼びかけを続けるインフォメンションセンターは、訪れる方々への安全の責任を一番に負っている場だと感じました。


園路管理業務の様子

上高地の散策コースは、どのコースを選んでも間違いなしで楽しいです。
園路脇の草花、遠くに見える山、整列する樹林、すぐそばを流れる清流は、息を飲むほど美しいです。
しかし皆さん、枯れ木や枯枝について注目したことはありますか?

今回、私が公園管理業務をした際には、枯れ木の点検を行っていました。
枯れた樹木は長い年月を思わせ、幻想的な森林の景色を作り出しますが、場所によっては危険なこともあります。
特に大雨や風によって折れてしまった、腐ってしまった枝が頭上にある場合、公園管理班の方がすぐに駆け付け、長い枝切ばさみを使って切断します。
またその他にも落石や植物に注視し、訪れる方の安全を確保するため、巡視を行っています。
自然に影響が出ないよう気を付けながら、かつ人々の通行に妨げにならないよう管理を行っています。
欠かせない公衆トイレの掃除、管理をするのも公園管理班の方です。

広大な上高地の園路の安全を実際に歩くことで点検し、点在するたくさんの公衆トイレを次から次へと清掃をします。
作業は長時間にわたることや、大変なこともありますが、すべては訪れる方々の上高地に関する良い思い出のために行われています。
このような管理者と利用者の方がどちらも快適に過ごせるよう、園内では特に双方の理解と協力が必要だと感じました。


岳沢への清掃登山

岳沢への清掃登山を行いました。

この清掃登山は今回以外にも、「上高地を美しくする会」によってシーズン中に一度行われています。
今シーズンは9月28日です。

人のいるところには必ずゴミはあり、この岳沢も例外ではありません。
小さな包装の切れ端や、古い空き缶など、多くのゴミが落ちていました。
環境への配慮だけでなく、美しい自然の中のゴミは、とても目立ち景観を損ねます。
ゴミを捨てた場合、手元からはなくなるかもしれませんが、その場に何十年も残り続けることを配慮することが必要だと感じ、またゴミに関するルールを周知することの重要性がわかりました。


ビジターセンター内での作業

ビジターセンターでは、園内の動植物を観察し、情報収集と情報発信が主な業務です。
またウォーキングガイドも行っています。

上高地の動植物、山々に関する展示も行っており、多くの商品、ライブラリーの管理も行っています。

ここへいらっしゃるお客様は上高地の詳細な情報を求めて来られるので、一番に多くの知識が必要だとわかりました。
上高地自然観光への印象づける責任ある立場でもあり、上高地の自然を守る盾のような存在でもあると感じました。

今回6日間の研修で、インフォメーションセンター、園路管理、ビジターセンターを経験させていただきました。
それぞれが全く異なり、かつ専門性の高い業務を行っています。
この広い上高地の自然と人々を守るために、財団の方々は観光と自然保護を両立するより良い方法を模索しながら日々働いています。各々の分野の豊富な知識と、財団の方々の熱意が、上高地を豊かにしていると感じました。

上高地はチップ制の公衆トイレや、マイカー規制、ゴミ箱の撤去など、人々が自然保護に歩み寄る形をとっています。
これらのルールをもとにした”自然の中に人間がお邪魔する”という姿勢は、観光地として新しい形だと思い、かつ持続可能な観光資源の開発のために最も必要なものだとわかりました。

これらのルールを財団の方が決めても、上高地に訪れる方々が守らなければ意味がありません。
上高地の自然に少しでも感動されたら、共に上高地の自然を守る気持ちで来ていただけると幸いです。

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